【1月7日 AFP】オーストラリア南部のタスマニア(Tasmania)島で熱波による森林火災が発生し、警察によると6日時点で約100人が行方不明になっている。

 オーストラリアでは熱波の影響で記録的な暑さが続いており、冷涼な気候で知られるタスマニア州でも気温が40度を超えた。4日に発生した森林火災は、あっという間に州南部に拡大した。

 州都ホバート(Hobart)の東方55キロメートルにあるドゥナリー(Dunalley)は壊滅的な被害を受け、住宅約70棟が焼失したほか中心部の商店街や学校、警察署も灰燼(かいじん)に帰した。警察当局によれば現在のところ死者は発見されていないが、100人ほどの行方が分かっておらず、警察と軍が1軒ずつしらみつぶしに捜索を続けている。

 ある地元住民は豪ラジオに、木が爆竹のように弾けて燃え上がり6~9メートルの火柱が上がるのを見たと語った。7日にはジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相がドゥナリーを視察する予定。

 一連の火災ではこれまでに約3000人が避難している。火はホバートの東部・西部に広がっており、複数の道路が分断されている。豪政府は、全国的に猛暑の影響で火災が起きやすくなっているとして他州にも警戒を呼び掛けている。(c)AFP/Amy Coopes