【12月21日 AFP】アフリカ東部ソマリア沖で18日、船が転覆して乗っていたソマリア人とエチオピア人の23人が死亡、32人が行方不明になっている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が20日発表した。

 UNHCRは、アデン湾(Gulf of Aden)で起きた事故としては、「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれるアフリカ大陸北東部からイエメンを目指していたソマリア人難民と移民57人が死亡した2011年2月以来の惨事だとしている。

 今回の事故で少なくとも5人が救助された。生存者によると、船は氏族が自治を宣言したソマリア北部のプントランド(Puntland)のボサソ(Bosasso)を18日に出港したが、船に乗り込んだ人が多すぎて出港の15分後に転覆したという。

 UNHCRによると、今年アデン湾と紅海(Red Sea)を横断した人は10万人に上るが、航海に適していない船に大勢が乗り込むため事故や襲撃にあう危険も大きい。襲撃されれば乗客が搾取されたり、物を強奪されたり、殺されたりする場合もある。ソマリア・イエメン間の海域における今年これまでの死者・行方不明者は95人に上っている。(c)AFP