【11月22日 AFP】先月、米ニューヨーク(New York)州とニュージャージー(New Jersey)州を直撃し、甚大な被害をもたらしたハリケーン「サンディ(Sandy)」は、米国に達する前にカリブ海を通過し、ハイチにも深刻な被害を及ぼした。ハイチでは現在も、多くの人たちが支援を待ちわびている。

 ハイチでは「サンディ」による洪水で、54人が死亡し、多数の人が家を失った。20万人以上が死亡した2010年の震災からの復興がままならない同国にとっては、社会基盤の回復をさらに困難したといえる。

 震災後にまん延したコレラによる死者は、約7600人に達した。しかし、ハリケーンによる雨で被害はさらに拡大しており、ハイチ公衆衛生・国民省(Haitian Ministry of Public Health and Population)によると、ここ1か月のコレラによる死者は44人に上っている。

 ミシェル・マルテリー(Michel Martelly)大統領が国家非常事態を発令してからおよそ1か月。被害の大きかったプティ・ゴアーブ(Petit-Goave)では、多くの人が今もシェルターでの生活を余儀なくされている。(c)AFP/Clarens Renois