【9月7日 AFP】トルコ西部の沖合で6日、欧州への渡航を望む不法移民を乗せた船が転覆し、60人が溺れて死亡した。トルコの半国営アナトリア(Anatolia)通信が報じた。アナトリア通信によれば、死亡した60人のうち28人が子供、18人が女性だった。救助された46人の中にいたトルコ国籍の船長と乗組員の2人は、密航あっせん容疑で拘束されたという。

 トルコ西部イズミル(Izmir)県メンデレス(Menderes)の首長は、民間テレビNTVに船はトルコ西部アフメトベイリ(Ahmetbeyli)を出航後、岩にぶつかったと説明。また船に乗っていたのはパレスチナやイラク、シリアからの人々だとアナトリア通信に語った。


 CNNトルコ(CNN Turk)の報道では、移民らは英国への渡航を望み、密航業者と関係のあるイズミル県内のホテルに滞在していたと話しているという。アナトリア通信は、子供と赤ん坊を含む移民の大半がデッキの下に閉じ込められていたため死者が多くなったと報じた。船の他の場所にいた人々は岸まで泳ぎ着いて助かった。トルコは密航の拠点で、隣国ギリシャは欧州連合(EU)へ渡る移民の玄関口となっている。(c)AFP