【3月6日 AFP】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(Yukiya Amano)事務局長は5日、ウィーン(Vienna)のIAEA本部で行った記者会見で、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故当時より、各国の原子力は安全になったと述べた。

 IAEAの定例理事会で天野事務局長は、「(福島第1原子力発電所の)深刻な事故から11日でちょうど、長かった1年を迎える。1年前に比べ原子力は安全になった。しかしそれに油断することなく、日々の厳重な管理を怠ってはならない」と訴えた。

 また天野事務局長は、過去25年間で最悪の事態となった福島第1原発の事故は巨大地震と津波が原因だが、「人的および管理上の過失」もあったと指摘した。

 その上で天野氏は、原発のストレステスト(耐性評価)、相互評価、自然災害対策の強化などを含むIAEAの安全行動計画の実施が「順調に進んだ」と述べた。(c)AFP