【1月23日 AFP】イタリア中部ジリオ(Giglio)島沖で13日に座礁したクルーズ船「コスタ・コンコルディア(Costa Concordia)号」。事故発生から2日後、同客船への新たな乗船予約をしたと、ある英国人ジャーナリストが英国放送協会(BBC)に語った。

 乗船予約できたと話すのは、英紙インディペンデント(Independent)のトラベル欄担当、サイモン・カルダー(Simon Calder)氏。オンラインで同船のパッケージツアーを882.70ポンド(約10万円)で予約したという。

 予約後、書類一式および船室番号が迅速に送付されてきたと話す同氏。しかしこのクルーズ船は現在、この客室を含む船体の半分が海に沈み、ダイバーらによる捜索が続いている。これまでに確認された死者は13人、20人がいまだに行方不明である。

 カルダー氏はBBCに次のように語っている。

「事故発生から24~48時間、(コスタ・コンコルディアを所有するコスタ・クロシエレ(Costa Crociere)社は)救命作業で手一杯だったようです。(2日後の)日曜日にふと思ったのです。乗船予約を済ませている人は、今後どうなるんだろうかと。ロンドン(London)の同社オフィスに問い合わせてもらちが明かず、インターネットでも特に情報が得られませんでしたが、4月に予定されていた同船でのツアーに関する特別オファーはありました。ためしに手続きを進めてみると、ちゃんと予約が完了し、支払い手続きも済みました。翌日には確認書、地図などの書類一式が送られてきました。船室の番号もありましたよ」

 コスタ・クロシエレは、14日に予約受付の停止プロセスを始めたとしているが、完全に停止したのは16日になってからだったという。(c)AFP