【12月17日 AFP】フィリピン南部を襲った台風21号(アジア名:ワシ、Washi)による犠牲者数は、17日までに180人が死亡し、400人近くが行方不明になっている。

 被災地域を管轄する軍の報道官によると、死者が集中しているのはミンダナオ(Mindanao)島で、主要な港湾都市であるカガヤン・デ・オロ(Cagayan de Oro)では97人、その南側のイリガン(Iligan)港では75人の遺体が収容された。またこの2都市だけで375人が行方不明になっている。

 軍ではトラック、ボート、ヘリコプターを動員し、カガヤン・デ・オロの住民少なくとも2000人を救助した。イリガンでは海に流された住民15人が救助された。

 この他、山崩れで5人が死亡、ミンダナオ島南部の街ポランコ(Polanco)では、3人が溺死した。

 台風21号は16日にミンダナオ島に上陸し、同日いっぱい東部沿岸にとどまった。最大風速20メートルほどでスールー海(Sulu Sea)を移動し、17日夜にはフィリピン西部パラワン(Palawan)島に上陸するとみられている。(c)AFP