【11月11日 AFP】トルコ東部ワン(Van)県で9日夜起きたマグニチュード(M)5.6の地震で、倒壊したワン市内のホテルに宿泊していた日本のNPO「難民を助ける会」の宮崎淳(Atsushi Miyazaki)さんの死亡が10日夜までに確認された。

 日本外交筋によると、宮崎さんはがれきの下から救出されたものの、その後死亡が確認されたという。同じホテルに宿泊していた宮崎さんの同僚の近内みゆき(Miyuki Konnai)さんは同日、救出され病院で手当てを受けた後、退院したという。

 2人は、ワン県で10月23日に600人以上の犠牲者を出したM7.2の大地震の被災者支援のため、同地を訪れていた。

 トルコ首相府の災害対策センターによると、これまでに確認された死者数は宮崎さんを含む12人。少なくとも28人ががれきの下から救出されたという。ただ、倒壊した建物の中に何人が閉じ込められているかは不明だ。現地では病院も大半が3週間の地震で損壊し、退避措置が取られているため、負傷者がテントで治療を受けている様子が現地テレビで報じられている。

 報道によると、倒壊したワン市内の2棟のホテルのうちの1つ、バイラム・ホテル(Bayram Hotel)の経営者は、10月の大地震の後の専門家の検査で、ホテルの耐震性に問題はないとの結果が出ていたと主張している。しかし、テレビ映像からは、今回の地震の前にホテルの壁のあちこちに大きな亀裂ができていた様子が確認できる。(c)AFP