【11月10日 AFP】(一部更新、写真追加)トルコ東部で9日夜、マグニチュード(M)5.6の地震があり、少なくとも5人が死亡した。多数が倒壊した建物の下敷きになっているとみられ、現場では救出活動が続いている。

 イスタンブール(Istanbul)のカンディリ地震観測所(Kandilli Observatory)によると、震源地はエドレミット(Edremit)で、地震の発生時刻は午後9時23分(日本時間10日午前4時23分)。米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)は、震源の深さは5キロで、前月23日に600人以上の死者を出したM7.2の大地震が起きたワン(Van)から16キロ離れた地点だと発表した。

 メディアが報じたベシル・アタライ(Besir Atalay)副首相の話によると、これまでに20人が助け出されたほか、5人の死亡が確認された。現場を訪れたアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)外相は、この地震でビル25棟が倒壊したが、うち22棟は無人だったため、救出活動は残る3棟で行われていると述べた。

 新たな地震の発生で住民たちはパニック状態に陥った。民間テレビNTVによると、倒壊したビルのうち2棟はホテルで、このうちワン中心部にある6階建てのホテルには、ジャーナリストやトルコ赤新月社(Red Crescent)の職員らが多数、宿泊していたという。

 報道された専門家らの見解によると、M5.6の地震では通常それほど大きな被害は出ないが、3週間前の大地震で建物にひびが入るなどしていたこと、これらの一部損壊した建物の一部からまだ人が避難していなかったことから、今回の地震で建物が倒壊し人的被害が出てしまったとみられるという。(c)AFP