【10月27日 AFP】東日本大震災の大津波で流された漁船などの漂流物は、予測よりも速く流されている――。米ハワイ大学(University of Hawaii)国際太平洋研究センター(International Pacific Research Center)のジャン・ハフナー(Jan Hafner)氏が25日、AFPの取材に明らかにした。

 同氏によると、3月11日の津波で沖合いに流された漁船などのがれきの総量は5~20トンに上るとみられる。

 同センターは、漂流物の動きを予測し漂着場所と日時を割り出すコンピューターモデルを開発。当初、最初の漂着物は来春にハワイ・ホノルル(Honolulu)の北西2100キロの米ミッドウェー(Midway)諸島に到着すると予測した。

 だが前月、ホノルルからロシア極東に向かっていたロシア船がホノルルの北西3000キロ沖合いの太平洋上で、福島から流された漁船などを発見したことから、予測の見直しが行われた。ハフナーによると、がれきが最初に漂着する有人の地域はミッドウェー環礁(Midway Atoll)で、今冬中になりそうだという。(c)AFP/Michael Thurston

【図解】太平洋に流された津波漂流物
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