【8月27日 AFP】米当局は、大型のハリケーン「アイリーン(Irene)」が米東海岸に接近していることから、ニューヨーク(New York)周辺の全主要空港を27日正午(日本時間28日午前1時)から閉鎖すると発表した。また予報どおり風速が時速60マイル(秒速約26メートル)を超えた場合には、ニューヨーク市中心部の橋などを通行禁止にするとしている。

 最大で10万1000人の州兵が非常事態に備えており、3州で軍の基地が州兵の集結地として指定された。バージニア(Virginia)州の港に停泊していた米海軍第2艦隊所属の艦船は安全な距離を保ってハリケーンを乗り切るため出港し、空軍は3州の基地で滑走路上にあった航空機を移動させた。

 一方、28日に予定されていた米ワシントンD.C.(Washington D.C.)の国立公園ナショナル・モール(National Mall)に建てられた公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King Jr.)牧師の記念碑の除幕式は9月か10月に延期されることが決まった。
 
 米東海岸では27日、アイリーンの接近に伴って住民や避暑客が避難を始めており、空港の閉鎖などで交通網や経済活動に混乱が生じている。(c)AFP

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