【8月4日 AFP】国連(UN)は3日、ソマリアの首都モガディシオ(Mogadishu)と世界最大の国内避難民キャンプがある地域を含む3つの地域に、新たに飢餓宣言を出した。

 飢餓宣言が出されたのは、アフグーィ回廊(Afgooye corridor)の避難民キャンプ、モガディシオ7地区すべての避難民キャンプ、シェベリ川中流(Middle Shabelle)のBalaadAdale両地区。

 アフグーィ回廊の避難民キャンプには、世界最多の推定40万9000人が暮らしている。また、長年の内戦で疲弊したモガディシオには、これまでに最大10万人が干ばつの被害地域から逃れてきた。国連によると、現在でも1日あたり最大1000人がモガディシオの避難民キャンプに到着しつつあるという。

 国連は前月、アフリカ北東部の「アフリカの角」地域における深刻な干ばつを受け、ソマリア南部のバクール(Bakool)地方とシェベリ川下流(Lower Shabelle)地方に飢餓宣言を出している。

 米上院では3日、飢餓に関する公聴会が開かれた。民主党のクリス・クーンズ(Chris Coons)議員は、ソマリアにおける今回の飢餓は、1980年代にエチオピアで約100万人が犠牲になった飢餓よりも深刻な被害をもたらす恐れを指摘。さらに、飢餓への対処が不十分だとして国際社会を非難した。(c)AFP/Peter Martell