【8月3日 AFP】アフリカ北東部の「アフリカの角」と呼ばれる地域を荒廃させつつある過酷な干ばつが、今後さらに深刻な被害をもたらし、ソマリアの他地域にも飢餓が拡大する恐れがある。一帯で支援活動を行っている国際NGOなどが2日、警告を発した。

 国連(UN)は前月、ソマリア南部のバクール(Bakool)地方とシェベリ川下流(Lower Shabelle)地方に飢餓宣言を出した。だが、食糧価格の高騰、作物の収穫がゼロまたは極めて少ないこと、生計手段に壊滅的な打撃を受けたことが、干ばつの被害をますます深刻なものにしている。

 国際NGOオックスファム(Oxfam)は2日に発表した声明で、「エチオピア、ケニア、ソマリア南部の一部地域では、今後3か月から4か月の間に状況がさらに悪化する。これらの地域の『緊急』事態は年末まで続く。また飢餓はソマリア南部全域に拡大する可能性がある」と警戒を呼び掛けた。

 国連の人道問題担当事務次長で緊急支援調整官でもあるバレリー・アモス(Valerie Amos)氏は、飢餓の拡大を防ぐためにはさらに14億ドル(約1080億円)の追加支援が必要との見方を示した。

■ソマリアの次はウガンダか

 干ばつ被害は、近隣のエチオピア、ケニア、ジブチ、ウガンダの一部地域でも深刻だ。

 国連食糧農業機関(Food and Agriculture OrganisationFAO)は2日、ウガンダが近いうちに深刻な食糧不足に陥る恐れがあるとして、ウガンダの状況の監視を始めたことを明らかにした。(c)AFP/Otto Bakano