【8月2日 AFP】断食月「ラマダン(Ramadan)」を迎えるイラクは1日、バグダッド(Baghdad)や南部地域で気温が50度に達したため、公共部門が休みになった。

 議会関係者によると、バグダッドとイラク中部ディヤラ(Diyala)州、南部の全ての州で、暑さを理由に公共部門の職員に休日が宣言された。イラクでこのような対応がとられたのは初めて。イラク気象庁長官によると、2日から3日にかけて気温はさらに上がり、今週後半に一段落する見込み。

 酷暑はラマダンの始まりと重なった。ラマダンの期間中、イスラム教徒は夜明けから日没までの間、飲食を控えなければならない。今年のラマダンは、イスラム教スンニ派(Sunni)では今月1日に、シーア派(Shiite)は今月2日に始まる。

 イラクは夏に電力供給が低下することが多く、暑いなかでエアコンや冷蔵庫を使うには私設の発電設備が必要になる。気温が50.6度に達したこともあった2010年の夏は、不十分な電力供給にいらだった人々が、イラク南部の各地で暴力的な抗議行動を行った。(c)AFP