【5月17日 AFP】東京電力(TEPCO)は17日、福島第1原子力発電所事故の収束に向けて、最新の状況をふまえて見直した工程表を発表した。

 東電は、施設の破損は予想以上だったとみられる上、目標を達成するためのロードマップにはさまざまな不確定要素やリスクがあるものの、放射性物質の放出を7月までに削減し、来年1月ごろをめどに原子炉を冷温停止状態で安定させるという点は、前月に発表した工程表と変わらないとしている。 

 今週に入って東電は、地震発生から5時間後には燃料棒の溶融が始まり、16時間後には燃料の大半が圧力容器下部にたまっていたと発表していた。計測器の修理や設置が進んた後に東電が発表した数値は、1号機の燃料棒が完全に露出して溶融していたという、多くの専門家たちが示していた懸念を裏付けるものだった。

 死者・行方不明者が2万5000人近くに上った東日本大震災による原発事故で、原発から20キロ圏内にいた8万人を超える人が避難を強いられている。(c)AFP