【3月20日 AFP】米市場調査会社IHSアイサプライ(IHS iSuppli)は、東北地方太平洋沖震災と津波の影響で、米アップル(Apple)のタブレット型端末「iPad 2」の部品が不足する可能性があるとの予測を発表した。

 iPad 2の部品の一部は日本国内で生産しており、地震の影響で物流が途絶えたり、生産が止まり供給不足に陥ったりする恐れがあるとみている。

 IHSアイサプライがiPad 2を「分解」調査したところによると、部品にはアップル・ジャパン(Apple Japan)のバッテリー、AKMセミコンダクタ(AKM Semiconductor)製の電子コンパス、東芝(Toshiba)製のNAND型フラッシュメモリ、エルピーダメモリ(Elpida Memory)製のDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)、旭硝子(Asahi Glass)製とみられるタッチスクリーン・ガラスが含まれている。IHSアイサプライによると、被災していないサプライヤーもあるが流通面や原料入手に問題が出る可能性がある。「予測よりも需要が伸び、アップルがiPad 2の生産を強化した際にこうしたことが問題になってくるだろう」と言う。

 IHSアイサプライによると、部品の中には韓国のサムスン(Samsung)や米マイクロン・テクノロジー(Micron Technology)も生産しているNAND型フラッシュメモリなど、調達先の切り替えが可能なものもある。

 11日に米国で発売開始されたiPad 2は、さらに20数か国でも25日から販売が予定されているがアップルは15日、震災のため日本での発売は延期すると発表した。(c)AFP