【12月21日 AFP】欧州各地の空港、道路、鉄道は、20日も寒波の影響による混乱が続いた。クリスマス休暇に向かう大勢の旅行客が空港に足止めされている。

 ロンドン(London)、パリ(Paris)、フランクフルト(Frankfurt)、アムステルダム(Amsterdam)、ブリュッセル(Brussels)の各国際空港では、同日も欠航や遅れが相次いだ。週末には休暇先に到着しているはずだった旅行客らが最大3日間足止めされ、ターミナルでの寝泊まりを余儀なくされている。

 フランクフルトの空港には、当局のはからいで、旅行客を元気づけようとピエロが登場した。だが、ロンドンのヒースロー空港(Heathrow Airport)に足止めされた旅行客の間には、18日の大雪以来一向に改善されない運行状況に怒りが噴出している。同空港のターミナル3は、疲れ切った表情の旅行客があちこちでマットレスに横たわるなど、さながら避難民キャンプの様相を呈している。

 ヒースロー空港では、22日午前6時(日本時間同日午後3時)まで、運行本数が3分の1に減らされる予定で、混乱は25日のクリスマス以降も続く見通しだという。

■ユーロスターも大混乱、5時間待ちの列

 ロンドンとパリ・ブリュッセルを結ぶ高速鉄道ユーロスター(Eurostar)も運休が相次いでいる。運行される便も、速度制限により所要時間が通常の2倍程度かかっている。ロンドンのセント・パンクラス駅(St Pancras Station)には、凍てつく空のもと、乗車まで5時間待ちの列が駅の外側にも長々と伸びていた。(c)AFP/Danny Kemp