【7月15日 AFP】米メキシコ湾(Gulf of Mexico)の原油流出問題で、英エネルギー大手BPは15日、油井の流出口のキャップの密閉性を確認する試験を延期すると発表した。

 BPはウェブサイトに出した声明で、「3つあるバルブのうち真ん中のバルブを閉めたところ、閉塞線で漏れが探知された」ことを明らかにし、これを修理してから試験にとりかかると発表した。

 試験開始決定後に試験が延期されたのは2度目。いつ試験を再開できるかは現在のところ不明。

 BPは12日、油井の流出口のキャップの交換に成功していた。キャップのバルブを閉めて原油流出が止まれば内部の圧力が上がるはずだが、圧力が上がらなければ別の場所から原油が漏れている恐れがある。

 6月末に米沿岸警備隊を退いた後も、国家非常事態司令官(national incident commander)として引き続き原油回収作業の指揮を執っているタッド・アレン(Thad Allen)氏は、13日に試験を24時間延期し、石油業界の専門家やスティーブン・チュー(Steven Chu)エネルギー長官ら政府高官と協議して「海底で取り返しが付かない原油流出」が起きる恐れがないことを見極めたうえで、14日に試験再開を決めていた。(c)AFP/Mira Oberman