【5月30日 AFP】(写真追加)今シーズン最初の熱帯暴風雨アガサ(Agatha)が接近しているグアテマラは豪雨による土砂崩れと洪水に見舞われており、これまでに12人が死亡、11人が行方不明になっている。当局によると3000人以上が自宅を離れて避難している。

 米国立測候所(National Weather ServiceNWS)は、雨量はグアテマラの西部の多いところで500~750ミリに達すると推定している。

 グアテマラの政府当局者は、アガサが30日にも西部沿岸に上陸して雨と風がさらに強まり、1998年の熱帯暴風雨ミッチ(Mitch)や2005年のハリケーン・スタン(Stan)を超える被害が出る恐れもあると警戒している。

 隣国のエルサルバドルでもアガサによる豪雨でこれまでに1人の死亡が発表されている。

■火山噴火に追い打ち

 グアテマラでは首都の南約50キロにあるパカヤ(Pacaya)山が26日に噴火を始めたことを受け、28日にパカヤ山周辺に非常事態が宣言されている。アルバロ・コロン(Alvaro Colom)大統領は、政府は非常事態宣言を全土に拡大することを検討中だと語った。

 2006年以来の大規模な噴火となった今回の噴火では、火山活動を取材中のテレビのレポーターを含む2人が死亡したほか、火山周辺に住む約2000人が避難している。また火山灰のためグアテマラ市にある同国最大のアウロラ国際空港(La Aurora International Airport)は28日から閉鎖されている。(c)AFP