【4月15日 AFP】(一部更新、写真追加)中国西部、青海(Qinghai)省玉樹チベット族自治州玉樹(Yushu)県で14日に発生した地震による死者は、16日までに760人に達した。1万1477人が負傷、243人ががれきの下敷きになっているほか、数万人が家を失った。死者の数は今後も増えるとみられている。

 シャベルや素手でがれきを除去して、生存者の捜索が続けられている。テントや医薬品といった救援物資が大量に届きつつあり、医師らは被災地に野営病院を設置した。救助隊は厳しい寒さと、標高が高いことによる低酸素状態に悩まされながら作業を進めている。

 震源に近い結古(Jiegu)鎮ではほぼ全ての住宅が倒壊した。凍てつく寒さの中、住民らは身を寄せる場所もなく屋外で2日目の夜を明かした。

■多くの子どもが犠牲に

 多数の子どもも犠牲になった。新華社(Xinhua)通信によると、今回の地震で学校の建物の下敷きになって、これまでに少なくとも66人の子どもが亡くなった。

 ある学校では、教科書が散乱し、親たちが悲痛な面持ちで見守るなか、子どもたちが埋まっているがれきを住民や教師、救助隊が一緒に少しずつ削っている光景も放映された。2008年の四川(Sichuan)大地震で、数千人が学校で死亡した事実が思い起こされる。

 現地の教育担当者によると、今回の地震で玉樹県にある全40校のうち、1階建てだった建物のすべてと、2階以上の建物の半数が倒壊した。現在も少なくとも11校でがれきの中の捜索が続いている。(c)AFP/Robert Saiget