【1月12日 AFP】数日にわたる大雨の影響でアルバニア北部に洪水が発生したが、同国北部のObot村では、水に浸かった自宅を守りたいと住民たちが避難を拒んでいる。

 Obot村に暮らすGjon Cepiさん(60)は、「神が決めたことならばわたしはここで死のう。少なくとも、家の中で死ぬんだ。ただ1頭だけ残った牛と一緒にな」と、自宅の2階から語った。Cepiさんの自宅の1階部分はすでに浸水しており、濁った水の中を覗(のぞ)くと、家具の輪郭がぼんやりと見えた。

 Obot村は、人口450人の小さな村。北部の主要都市シュコダル(Shkodra)から10キロほど北にあるこの村は、突然の大洪水で、農地1万ヘクタール(2.5平方キロメートル)が水に飲み込まれた。

 Obot村では、当局から繰り返し避難勧告が出されたにもかかわらず、住民約100人が避難を拒否しているという。

 Obot村と外部をつなぐ4キロメートルの道路も冠水しており、現在、軍が同村に行くためにはボートで30分以上かかる。(c)AFP/Briseida Mema