【12月9日 AFP】ロシア・モスクワ(Moscow)のユーリー・ルシコフ(Yury Luzhkov)市長は8日、同市の交通網をまひさせた大雪を予測できなかったことについて、気象学者らを強く非難した。

 ルシコフ市長の報道官は、「ルシコフ市長は、短期の天気すら正確に予測できなかった気象センターの働きぶりを非常に不満に感じている」と述べた。インタファクス(Interfax)通信が伝えた。

 天気予報は7日夜の降雪量を1センチ程度と予測していたが、実際には12-15センチの大雪がモスクワを襲った。このことについて、市長報道官は「10センチの誤差は許されない」とコメントした。

■記録的な暖冬に突然の大雪

 大雪が降る前のモスクワは、異常に暖かい天候が1か月ほど続いていた。2日の日中の気温は8.1度となり、これまでの記録だった1898年の7.1度を超えて史上最高気温を更新した。動物園のヒグマも冬眠に入るのを止めたほどだった。

 その中で降った突然の大雪に、市当局の道路整備も追いつかず、7日夜には全長900キロにも及ぶ交通渋滞が発生した。

 ルシコフ市長は10月、飛行機を使った人工降雪で、雲がモスクワ市内に達する前に雪を降らせ、市内の降雪量を減らす計画を提案し、物議を醸していた。(c)AFP