【10月7日 AFP】インドネシア当局者は7日、前週のスマトラ島沖地震の際に地滑りで埋まった村を、そのまま共同墓地にすることを検討していると述べた。救助団体は遠隔地へ救助に向かおうと現在も苦闘を続けている。

 スマトラ島パダン・パリアマン(Padang Pariaman)県では、前週のスマトラ島沖地震で発生した地滑りで4つの村が土砂に埋もれ、最大で住民400人が生き埋めになったとみられている。

 西スマトラ(West Sumatra)州のGamawan Fauzi州知事は、生き埋めになった住民の大半は二度と発見されることがないだろうと述べ、腐敗状況を考えると埋まったままでいる方がよいだろうと語った。

 Fauzi州知事は、スマトラ沖地震で最も大きな被害を受けた州都パダン(Padang)で記者団に対し、「日が経てば遺体も損傷し、掘り起こせば腕や脚が崩れ落ちてしまうだろう。それは良いことではない」と語った。

「地域住民が希望するのであれば、宗教的には再埋葬しなくても問題ない。一帯を共同墓地にすることもできる」(Gamawan Fauzi州知事)

 現在までのスマトラ島沖地震による公式の死者数は704人だが、まだ多くの遺体ががれきの下に埋まっているとみられることから、赤十字社(Red Cross)は最終的な死者数が3000人以上に上るとみている。(c)AFP/Aubrey Belford