【10月2日 AFP】インドネシア・スマトラ島沖で9月30日発生したマグニチュード(M)7.6の強い地震で、インドネシア当局は1日、死者が数千人に達する恐れがあることを明らかにした。

 この日は同島南部で強い余震が発生し、負傷者がさらに増えるとともにパニックが広がった。家を失った人は数千人にのぼっており、食料や医薬品、テント、毛布、遺体収納袋を積んだ救援機が、被害地に到着しつつある。 

 国連(UN)のジョン・ホームズ(John Holmes)国連人道問題調整官は、国連本部で会見し、これまでに確認された死者は1100人で今後さらに増えるとの見方を示した。一方、インドネシア保健省は数千人が死亡した恐れがあるとしている。

 同島西部のパダン(Padang)では、激しい交通渋滞とがれきの山で混乱が生じ、先を急ごうとする救急車のサイレンが鳴り響いている。

 崩壊した学校の前で、1人の女性が涙を流しながらたたずんでいた。彼女の14歳の娘を含む多くの生徒たちががれきの下敷きになったと見られ、警察が捜索活動を行っている。「昨日から、ずっとここで待ち続けているんです。娘を助けてくださいと神様にお祈りしながら」

 なお、今も多くの地域へのアクセスが遮断され、救援隊が入れない状態が続いている。(c)AFP/Presi Mandari