【9月30日 AFP】フィリピン政府当局は29日、同国を襲った台風16号「ケッツァーナ(Ketsana)」による洪水の死者が246人に達したと発表した。学校や体育館、教会、仮設避難所に数万人が身を寄せている。

 首都マニラ(Manila)での確認作業が進んだことで、死亡が確認された人は28日の時点から100人以上も増えた。政府によると、28日までに7人とされていたマニラ市内で死亡した人は29日までに101人になった。

「一生に一度の規模」とされる今回の台風の被害を受けた32万人が数百の避難所に避難している一方、25万人近くが避難所以外の場所で何らかの援助を得ているという。

 政府当局が29日に発表した経済損失の包括的評価によると、今回の台風被害で今年の国内総生産(GDP)の伸び率はこれまでの予測から0.1ポイント下がり、0.7~1.7%程度になる恐れがあるという。

 政府は、国外で働くフィリピン人からの送金が増え、台風が同国経済にもたらした悪影響を相殺することを期待している。

 政府は28日に国際社会に支援を要請し、これまでにオーストラリア、米国、フランス、日本が救援物資の提供を実施または約束している。(c)AFP/Cecil Morella