【8月2日 AFP】スペイン領カナリア諸島(Canary Islands)のラ・パルマ(La Palma)島で1日、大規模な山火事が発生し、約4000人が自宅から避難した。

 強風にあおられて3か所で火の手があがり、およそ250人の消防士と森林管理員が消火活動にあたった。

 2日は気温が下がり風も弱まると予測されており、地元当局は消火活動の助けになるものと期待している。

 ラ・パルマ島はモロッコ沖の大西洋に浮かぶカナリア諸島の7つの島のなかで5番目に大きい島で、観光地として人気が高い。

 一方、スペイン北東部アラゴン(Aragon)地方のカラタユー(Calatayud)付近でも激しい山火事が発生し、これまでに約500ヘクタールが焼けた。地元当局は2人を逮捕してこの火事との関連を調べている。

■2年ぶりの被害水準

 スペインでは山火事で2005年に15万5000ヘクタール、2006年に18万8000ヘクタールが焼けたが、その後2年間は、2007年にカナリア諸島で起きたものを除けば大規模な山火事は起きていなかった。

 しかし今年の山火事による焼失面積はすでに前年のほぼ2倍にあたる7万5000ヘクタールに達している。うち4万5000ヘクタールはこの2週間で焼失したものだ。

 スペインでは7月以降、山火事で消防士6人を含む8人が死亡している。(c)AFP