【7月11日 AFP】インドの金融中心地ムンバイ(Mumbai)当局は、モンスーン期の降雨が少なく水不足が拡大しているため、人工降雨計画の検討を始めた。ムンバイのメディアが10日、伝えた。

 地方自治体のBMC(Brihanmumbai Municipal Corporation)は、人工降雨を実施する最適な時期について、インド気象庁(Indian Meteorological DepartmentIMD)と、1992年に人工降雨実験を実施した企業に相談したと述べた。

 モンスーン期の降雨量が少なかったため、ムンバイ市に1日あたり33億リットルの水量を供給している6つの湖の水位が明らかに減少しているという。今週になって、給水量の30%カットが行われた。

 ヒンドゥスタン・タイムズ(Hindustan Times)紙によると、BMCは、今後数週間で、最も効率が良く効果的な人工降雨についての検証をIMDに依頼するという。

 人工降雨は、ヨウ化銀またはドライアイス(二酸化炭素の固体)を航空機から雲に散布し、降雨を誘発させる。

 インドの多くの都市と同様、ムンバイも、貯水量の補充をモンスーン期の降雨に依存している。今年は6月8日にモンスーンの雨が到来する予定だったが、6月末になってようやく都市部に雨が降った。

 しかし、その後も降雨は断続的で、水不足やインド西部マハラシュトラ(Maharashtra)州の農業用水の不足の懸念が高まっている。(c)AFP