【4月7日 AFP】イタリア中部で6日未明(日本時間同日午前)に発生した地震から23時間後、大きな被害を受けたアブルツォ(Abruzzo)州の州都ラクイラ(L'aquila)で、崩れた建物のがれきの中から女性1人が救出された。

 7日早朝、4階建てのアパートだったれんがの山から救助隊に救出されたのは、学生のマルタ・バレンテ(Marta Valente)さん(24)で、健康状態は良好。救助関係者らによると、倒壊した複数の建物の中にまだ生存者が閉じこめられているという。

 救出作戦には洞窟探検の専門家が加わり、崩壊した壁やコンクリートをスラブごとに除去しつつ、バレンテさんの居場所まで達した。洞窟探検家の1人は「非常に繊細さが必要な救助作業。危険な位置に建物のはりがあり、彼女は足を挟まれていた」と述べ、がれきの下になお人がいると報告した。

 救助隊は素手でがれきの除去作業を行っており、捜索犬も投入している。今回の地震での被害は死者は179人、負傷者1500人、家を失った人は数万人に及んでいる。(c)AFP