【3月28日 AFP】洪水に見舞われた米ノースダコタ(North Dakota)州では27日までに数千人が避難し、3万人が家を失うおそれが出てきた。

 同州と、隣接するミネソタ(Minnesota)州との州境を流れるレッド・リバー(Red River)の水位は上がり続け、川沿いの街ファーゴ(Fargo)などでは、堤防を守るためボランティアたちが懸命の作業を続けている。

 しかし、低い気温が作業の妨げになっている。ミネソタ州ムーアヘッド(Moorhead)に住む女性は、27日雪が降り始め、雪と氷で土のうが固まり作業は難航していると語った。
 
 米陸軍工兵隊(US Army Corp of EngineersUSAEC)によれば堤防から水が漏れ始めており、ファーゴ市当局は27日、市内2つの地域に避難命令を出した。

 すでに3500人が避難したと推定されているが、川の水位は28日午後1時(日本時間29日午前3時)までに過去112年で最も高い13.1メートルに達すると予測されている。

 ジャネット・ナポリターノ(Janet Napolitano)国家安全保障長官は記者団に対し、最悪の場合8万-10万人が避難するおそれもあると述べ、連邦政府は1週間以内に3万人分の避難場所と食料を提供する準備ができていると述べた。(c)AFP/Kim Winnegge and Ann Arbor Miller