【2月8日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)の北西で7日発生し、これまでに少なくとも35人の命を奪った山火事の生存者が8日、火事の様子を語り始めた。

 多くの人が、炎の熱で立木が破裂し、あちこちで乗り捨てられた車が燃えていたと話している。濃い煙が太陽の光をさえぎり、「おそろしいオレンジ色の炎」しか見えなかったという。

 車でレース場に避難した女性は、すこし遅れて別の車で避難した夫が死亡した。夫の車もレース場に入ろうとしたがゲートが開かなかったのだという。

 12人が死亡したキングレイク(Kinglake)の友人の家にいたという女性は、ひどいやけどを負った男性が娘を連れてきたと語った。この男性は「妻もほかの子どもも亡くした。この子だけは助けてほしいのです」と話したという。

 ある消防士はキングレイクに通じる道路は、いたるところに避難した人が乗り捨てたり、事故で動けなくなったりした車があり、街路樹は燃えて何も残っていないと語った。(c)AFP/Neil Sands