【12月12日 AFP】今年5月の四川大地震の影響で、中国・四川(Sichuan)省でこの冬、パンダがエサ不足で飢餓に見舞われる恐れがあるという。臥龍(Wolong)パンダ保護研究センターが緊急援助に乗り出しているが、すでに1頭の死亡が確認されたという。上海(Shanghai)の新聞晨報(Shanghai Morning Post)が11日、報じた。

 同紙によれば、臥龍保護センターの張和民(Zhang Hemin)主任が、「パンダの生息地や竹林が地震で大きな被害を受けた」と説明。「パンダにとって今年の冬は非常に厳しいものになる。冬の間にさらに多くのパンダが病気にかかったり、死んでしまう可能性を排除できない」と語った。

 張主任はまた、地震で精神的ショックを受けたパンダもいることを明らかにし、「今でも余震を心配するかのように非常にゆっくり歩くパンダもおり、懸命に治療を施している」と話した。

 四川省には、中国全体の野生パンダの約88%にあたる1400頭が生息している。(c)AFP