【6月8日 AFP】中国国営新華社(Xinhua)通信は8日、四川大地震で唐家山(Tangjiashan)にできた「せき止め湖」の水位が、急造した排水路からの排水開始後も上昇を続けており、「危険」な状態にあると伝えた。

 せき止め湖からの排水は7日午前から開始したが、水位はなおも上昇を続けている。新華社によれば、せき止め湖の水位は8日午前9時(日本時間同日午前10時)までの15時間で68センチ、8日午前9時から正午(日本時間同日午後1時)までの3時間で12センチ上昇した。水利省によると、せき止め湖からの排水の5倍近くの水量が、上流から流れ込んでいる。

 四川(Sichuan)省北川(Beichuan)県の唐家山のせき止め湖は、5月12日の四川大地震による大規模な土砂崩れでJianjiang川がせき止められてできた。中国当局は大量にたまった水を排水路から排水することによって、せき止め湖の決壊を防ごうとしている。 

 なお、中国政府は8日、四川大地震の死者が6万9136人、行方不明者が1万7686人になったと発表した。(c)AFP