【6月6日 AFP】中国・四川(Sichuan)省北川(Beichuan)県の唐家山(Tangjiashan)で6日、四川大地震による土砂崩れで川がせき止められた「せき止め湖」の水量が満水に近づき、排水の準備が進められている。

 国営テレビでは、前夜に現場入りした温家宝(Wen Jiabao)首相が住民に避難を呼び掛ける様子が放映された。

「せき止め湖」が決壊すれば、泥流とともに土砂や岩石などが急激に流れ出し、近隣・下流住民130万人に被害が及ぶとみられる。すでに25万人が避難を終えているが、「せき止め湖」の水位は、6日朝の時点で前週に軍が作った排水路から50センチの高さにまで上がっており、残っている住民の早急な避難が必要だという。

 国営新華社(Xinhua)通信は、地元当局の話として水量2億立方メートルに達した「せき止め湖」からの排水作業が6日午後にも開始されると伝えていた。しかし、国営テレビによれば、夕方になっても排水は始まっていない。

 国営テレビは、軍の応援部隊が6日、空から現地入りする予定だと伝えている。この週末の天気は雷雨との予報が出ており、今後3-5日間で排水路を広げる作業を行うという。(c)AFP/Dan Martin