【5月30日 AFP】大型サイクロン「ナルギス(Nargis)」の被災地に海外からの救援要員を受け入れはじめたミャンマーの軍事政権が、早くも援助団体に難癖をつけ始めた。

 国営紙「ミャンマーの新しい灯(New Light of Myanmar)」は30日、「(軍事)政権と国民の関係は親子のようなもの。全ミャンマー国民が、政府の救済努力を歓迎している」と軍政を称える一方、援助団体が、資金拠出と引き換えにエーヤワディー川デルタ地帯(Ayeyarwaddy Delta)の被災地域に自由に入ろうとしているなどと批判した。

 エーヤワディー川デルタ地帯はサイクロン被害が最も深刻な地域だが、こうした地域の被災者支援については、「被災者たちは、魚やカエルを捕獲して食べることもできる。国際援助団体が支給しているチョコレートバーは不要だ」と報じている。

 国連(UN)の世界食糧計画(World Food ProgrammeWFP)は、これらの地域で米、豆類、栄養強化ビスケットなどの食料援助を行っているが、チョコレートバーを支給している援助団体は確認されていない。(c)AFP/Hla Hla Htay