【5月18日 AFP】(一部更新、写真追加)中国・四川大地震の被災地は18日、強い雨と風に見舞われ、街中に土石流が流れ込んだほか、家屋の倒壊が予想されるなど国営メディアは悪天候による被害拡大に警戒を呼び掛けている。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、震災から139時間が経過した北川(Beichuan)県では、倒壊した病院から生存者が1人助け出された。17日にも、63人が救出された。

 ただ、救助されたからといって安心はできない。129時間後に足を切断して救出された男性は、18日に心不全で死亡した。

 また、四川省の隣の甘粛(Gansu)省では18日午後、この雨で発生した泥水で車2台が押しつぶされ、別の2台が押し流されたが、負傷者はいないという。ただこの雨は19日朝も降り続くことが予想され、河川の水が増量するのではとの懸念が広がっている。

 被災者が暮らすテントでも雨漏りや風で一部が損壊するなどの被害が出ている。また救援活動にも支障が出ているという。

 国営メディアは17日、40キロの範囲で洪水が発生する恐れがあることから2000人以上が避難を始めたと報じた。

 この地震による犠牲者は5万人を上回るとみられ、被災地ではマグニチュード(M)4を超える余震が150回近くも続いている。住居を失った人たちは480万人にのぼる。

 18日未明にも四川省と甘粛省でマグニチュード6.0を観測する大きな余震があった。この地震による負傷者は報告されていない。米地質学調査所(Geological Survey)はその後余震の規模をマグニチュード5.7に下方修正した。(c)AFP