【5月10日 AFP】駐ミャンマー英国大使マーク・カニング(Mark Canning)氏は9日、大型サイクロン「ナルギス(Nargis)」による死者と行方不明者は推定6万3000-10万人としながらも、犠牲者の数は増える可能性があると述べた。

 カニング氏はヤンゴン(Yangon)からロンドン(London)の報道陣の電話取材に応え欧州各国から入国したなかに死傷者はいないとの見方を示した。

 カニング氏は当局関係の情報として死者と行方不明者の数は6万3000-10万人としながらも、最大190万人が被災した可能性があり、犠牲者の数は「飛躍的に」増える可能性があると述べた。

 今回のサイクロン被害が、2004年12月にアジア地域を襲った津波と比較される規模にもかかわらず、ミャンマー軍事政権は外国の援助関係者の受け入れを拒否している。

 カニング氏は欧州からの入国者や援助関係者が犠牲になった可能性はほとんどないとしている。英外務省は今週、ミャンマーに滞在する英国人17人と連絡が取れないと発表していたが、カニング氏によるとその後数人と連絡がついたという。

 外国の援助関係者が被災した可能性もあるとしながらも「そういった情報は把握していない。われわれの知る限りでは(援助関係者の)死傷者はいない」と述べた。さらに「きょう5人ほどを見つけたが、英国をはじめ欧州からの滞在者が犠牲になったとは考えていない」とした。(c)AFP