【12月26日 AFP】(12月27日 一部更新)インドネシアのジャワ(Java)島で26日未明、前日から降り続く大雨による地滑りが発生した。現地当局の発表によると、これまでに合わせて約100人が死亡あるいは行方不明となっている。

 地滑りは人口の密集する中ジャワ(Central Java)州のカランアニャル(Karanganyar)県とウォノギリ(Wonogiri)県で発生した。いくつかの地域では洪水も発生しており、これまでに42人が死亡、42人が行方不明となっている。

 カランアニャル県災害管理センターのHeru Aji Pratomo氏によると、26日午後4時(日本時間同日午後6時)現在の最新報告では、同県内の9か所で計66人が死亡あるいは行方不明となっており、これまでに36人の遺体が回収された。同県では7か所で地滑りが起き、2か所で洪水による浸水の被害が報告されているという。

 また、同県内の別の地域では、地滑りの直撃を受けた民家に住んでいた家族4人全員が死亡した。同管理センターのEdi Susanto氏によると、この家の男性は救出され一時は命を取り留めたものの、妻と2人の子どもの死亡を知らされると、ショックで容体が悪化し、その後死亡したという。

 さらに、押し寄せてくる土砂を避けようとして川に転落したトラックからは、乗っていた3人の遺体が回収された。

 同管理センターの当局者によると、遺体の回収作業には少なくとも2-3日を要する見通しだという。

 一方、ウォノギリ県災害管理センターの当局者によると、6人の遺体が回収されたが、依然として12人の消息が分かっていない。

 同じく豪雨に見舞われた東ジャワ(East Java)州では、洪水で橋が流され、少なくとも10人が死亡した。マディウン(Madiun)市警察のAndi Hartoyo署長が民放ラジオ「エルシンタ(ElShinta)」を通じて発表した。
 
 夕刊紙「Sinar Harapan」は、現地警察官の話として、東ジャワ州Ngawiでも地滑りが発生し、一家4人が死亡したと報じた。

 さらに、観光地として有名なバリ(Bali)島Gianyarの村でも、豪雨により小規模な地滑りが発生し民家を直撃、住人2人が死亡した。現地警察官が明らかにした。
 
 インドネシアでは雨期に丘陵地帯や火山地帯で地滑りが発生することはめずらしくない。(c)AFP/Wawan Irawan