【11月26日 AFP】26日未明、インドネシア南東部のスンバワ(Sumbawa)島沖を震源とするマグニチュード6.7の地震が発生した。保健省の発表によるとこれまでに3人が死亡、45人が負傷している。余震が続いており、住民の間では動揺が広がっている。

 保健省広報担当のRustam Pakaya氏は、先に発表されていた5歳男児の死亡に加え、2人の死亡を発表した。詳細は明らかにしていない。

 負傷者の大半は最も被害が大きかったDompu地区に集中しており、市内の総合病院で手当を受けている。同病院の医師はAFPの取材に対し「34人の負傷者を受け入れた。軽傷者はすでに帰宅したが約20人が現在も病院で、骨折や開放創、頭部負傷などの手当てを受けている。壁の倒壊などで負傷した人たちだ」と述べた。

 地元ラジオ局エルシンタ(ElShinta)の報道によると、Dompuでは住宅200棟が損傷したという。しかし、警察では被害を受けた住宅の数を把握していない。

 また、インドネシアの気象当局が観測した震度はマグニチュード6.7だったが、米国地質調査所は後にマグニチュード6.4と修正発表した。

 米地質調査所の発表では、発生時刻は現地時間0時2分(日本時間1時2分)で、震源地はラバ(Raba)西方44キロ、バリ(Bali)島デンパサール(Denpasar)東方349キロで、震源の深さは30キロ付近。

 最大でマグニチュード5.6を含む余震が繰り返し続いており、住民の間には大きな不安が広がっている。沿岸の町ビマ(Bima)では津波の発生を恐れた住民らがパニック状態となり、高台に一時約100人が押し寄せたとエルシンタでは報じている。住民の一人は同ラジオに「みんな叫びながら自分の家から飛び出した。今は家の外の路上にいて、サッカー場にとどまっている人もいる。家の中にいる人は一人もいない」と語った。

 インドネシア気象当局によると津波警報は発令されたが、技術的な問題が発生し、メディアに対し通常どおりの文字配信が行われなかったという。

 リゾート地として著名なロンボク(Lombok)島、バリ島でも今回の地震は体感された。(c)AFP/Presi Mandari