【11月8日 AFP】メキシコ南部タバスコ(Tabasco)州では現在、10日間に及ぶ洪水の影響で、ワニや毒ヘビが街に出没する危険性が生じている。

 メキシコ赤十字社(Mexican Red Cross)のMarta Beatriz Sosa氏によるとワニは本来の生息環境を離れ、洪水に見舞われた街路に出没し始めているという。地元住民らは、水面をたたいてワニや固有種の毒ヘビなどを威嚇しながら道路を歩いているのが現状。

 同地では洪水の影響により疫病が流行する危険性も高まっている。Sosa氏によると、ジフテリア、コレラ、デング熱などが流行する可能性があるという。

 フェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領は、停滞水から発生した寄生虫を駆除するため、被害地域を薫蒸消毒する方針を発表した。

 また洪水が徐々に引きつつある一方で、一部地域では強烈な腐敗臭が立ちこめており、地面に散在するウシの死骸(しがい)の撤去作業も始められた。(c)AFP