【11月2日 AFP】(一部更新)カリブ海上で発生した熱帯低気圧「ノエル(Noel)」による死者が、これまでに少なくとも90人に達した。ノエルは現在バハマ諸島に接近しているが、今後ハリケーンに発達する可能性が出てきている。

 ドミニカ共和国では56人が死亡、数十人が依然として行方不明となっている。サントドミンゴ(Santo Domingo)近郊では民家が完全に水没するなどの被害が出ており、住民らは屋根や木の上に避難している。

 また隣接するハイチでは、死者が34人に上った。

 一方、メキシコ南部タバスコ(Tabasco)州では、ノエルによる影響ではないものの、豪雨により洪水と土砂崩れが発生し、少なくとも1人が死亡、8人が行方不明となっているとの報告がされている。

 米国立ハリケーンセンター(US National Hurricane Center)の発表によると、日本時間11月1日午後5時現在ノエルの中心は、バハマ諸島ナッソー(Nassau)の南西185キロメートル、マイアミ(Miami)の南東290キロメートルの地点にあり、時速約95キロメートルの最大風速を保ちながら、時速9キロメートルで北上している。

 フロリダは直撃を逃れ、ノエルは大西洋に進む見通しだが、ハリケーンセンターはマイアミやフォート・ローダデール(Fort Lauderdale)などフロリダ半島南部の都市部に警戒を呼び掛けている。(c)AFP/Nicanor Leyba