【10月24日 AFP】(10月24日一部更新、写真追加)カリフォルニア(California)州南部一帯で発生した山火事で、住民約50万人に避難命令が出された。ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)が23日報じた。

 同紙よると火災で約1000棟の家や店舗が被害を受け、サンディエゴ(San Diego)を中心に約50万人が避難した。アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)州知事は州兵を派遣し、消火活動の応援に当たらせた。

 またジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領も非常事態を宣言し、連邦政府からの支援を命じた。

 同地域の火災は少なくとも13か所で発生し、数千人規模の消防士が消火活動および住民の避難に当たっている。

 これまでの被害者は死者1人と負傷者20人。約1000平方キロメートルが焼失、同州における史上最大規模の被害となった。

 火災は宇宙からも観測できるほど大規模で、気象レーダーが雨雲として誤認するほど濃い煙が発生している。

 ホワイトハウス(White House)は23日、米連邦緊急事態管理庁(Federal Emergency Management AgencyFEMA)にスタッフの動員や必要な物資の調達等の裁量権を与え、カリフォルニア州南部の救援に当たるよう命じたことを明らかにした。

 ブッシュ政権は2005年のハリケーン「カトリーナ(Katrina)」による被害の際に、FEMAの対応の遅さと州当局との連携の弱さを激しく批判されている。(c)AFP/Rob Woollard