【10月23日 AFP】(写真追加)米カリフォルニア(California)州南部で21日発生した大規模な山火事で、同州当局および地元メディアが22日発表したところによると、これまでに約1000平方キロが焼け、焼失した住宅は600棟にのぼることがわかった。

 鎮火活動にあたっている消防隊員の話によると、同州サンディエゴ(San Diego)郡のRancho Bernardoでは、約300世帯が焼け出されたほか、80キロ北方のFallbrookでは100棟が焼失した。

 また、同州森林火災予防局Cal Fireの調べでは、Escondido地区で70棟、Poway地区で50棟、Rancho Sante Fe地区で6棟が焼失した。このほか、KNBCテレビの報道によると、山麓のリゾート地レークアローヘッド(Lake Arrowhead)でも128棟が焼失した。

 同州各地に広がる山火事は鎮火する気配がないことから、被害はさらに拡大するものとみられる。この事態をうけ、22日夜までに、消防車316台、消防飛行機19機、ヘリコプター8機、ブルドーザー15台を投入し数千人規模で消火に当たっている。

 サンディエゴ郡消防局広報は、今回の山火事による被害は、2003年に同州で発生し、22人が死亡、住宅3000棟が焼失した火災を超える恐れがあると発表した。

 今回の山火事でこれまでに1人が死亡し、サンディエゴから東に50キロ離れたPotreroの住宅の消火活動にあたっていた4人が重傷を負ったほか、17人が負傷している。

 同州各地で発生した今回の火災の原因については、マリブ(Malibu)では電力線の切断とされる一方、オレンジ(Orange)郡では放火とみられるなど、地域ごとに異なる原因が疑われている。

  ロサンゼルス(Los Angeles)をはじめカリフォルニア州の多くの地域では、ここ数か月間の降雨量が極端に少なく、丘陵や草原地帯で記録的な乾燥状態が続いていたことが、火災の拡大に拍車をかけたとみられる。(c)AFP