【9月18日 AFP】非常に強い台風12号「ウィパー(Wipha)」が接近している台湾で18日、旅客機の欠航・遅延、証券取引所の閉鎖などの影響が出ている。台風は今後さらに勢力を強め、中国本土に向かう見通しだ。

 台湾中央気象局(Central Weather Bureau)によると、18日正午(0400GMT)現在、台風12号は台湾北東沿岸Ilanの東北東沖140キロの地点を時速20キロで北西に移動している。中心付近の最大瞬間風速は48メートル。

 首都台北(Taipei)を含む島北部では多くの事務所や学校が閉鎖となり、沿岸地域の住民に対しては洪水への警戒が呼び掛けられた。台北の証券取引所も閉鎖された。

 日本や米国などへ向かう国際便の多くが欠航または出発が遅れたほか、台北の国内線空港も同日遅くまで閉鎖され、多くの国内便が欠航となった。

 警察当局によると、土砂崩れの危険がある複数の村の住人が高地に避難したほか、北東部沿岸地域の港では、数百隻の漁船が安全な場所に移された。

 台風がこのままの進路をとれば、中国で最大の人口を抱える上海(Shanghai)および周辺地域に接近する可能性が高い。

 中国の気象予報士らは台風12号が上海方向に向けて移動する間に勢力を強めているとして警戒を強めており、同地域ではすでに数十万人が安全な地域に避難した。(c)AFP