【9月5日 AFP】ハリケーン「フェリックス(Felix)」が最大勢力で中米に接近するなか、米気象予報士らはさらに6つのハリケーンが年内中に発生すると予測している。そのうちの3つは「大規模な」被害をもたらす可能性があるという。

 コロラド州立大学(Colorado State University)のハリケーン予報の担当者は、「残りのシーズンも活発な動きになるだろう」と述べた。

 6か月におよぶ大西洋のハリケーンシーズンが6月1日に始まってから、カテゴリー最大の5の威力を持ったハリケーンがすでに2件発生しており、もっとも最近のものでハリケーン「フェリックス」が4日朝にニカラグアの北東部沿岸に上陸している。

 気象予報士らの予測によると、大西洋地域では今月中にもさらに5件の暴風雨が発生する可能性が高く、そのうち4件はハリケーンに発展するおそれがあるといい、また、そのうちの2件は時速178キロ以上の勢力を持つと予測される。

 また、10月から11月にかけてはさらに5件の暴風雨が発生し、2件はハリケーンに発展、そのうちの1件は勢力の強いものになるとみられている。

 ハリケーンの活動レベルは周期的に変化するが、過去10年は平均以上に活発な状態が続いており、さらにこれから先15年から20年は平均以上の活動が続くことが懸念されている。

 大西洋海盆では、毎年平均9.6件の暴風雨、5.9件のハリケーン、2.3件の勢力の強いハリケーンが発生している。2006年には中米で9件の暴風雨が発生し、そのうち5件がハリケーンに発展したが、被害は少なかった。一方で2005年は28件もの熱帯暴風雨があり、壊滅的なハリケーン「スタン(Stan)」や「カトリーナ(Katrina)」を含む15件のハリケーンが発生した。(c)AFP