【8月27日 AFP】ギリシャ南部で猛威を振るう山火事の消火活動にあたる消防当局は26日、山火事による死者が56人に達したと発表した。一方、文化省は、火の手が迫っていたオリンピア(Olympia)の古代遺跡が火災を免れたことを明らかにした。

 消防当局によると、過去150年間で世界最悪のレベルとなっている今回の山火事による最新の犠牲者は、エーゲ(Aegean)海に浮かぶユービア(Euboea)島で消火活動にあたっていた、ボランティアの消防士2人を含む5人。

 一方、南部のペロポネソス半島(Peloponnese peninsula)では、国連教育科学文化機関(UNESCO)の世界遺産に指定されているオリンピアの古代遺跡が延焼を免れた。

 文化省のChristos Zahopoulos氏は、AFPに対し「新しい考古学博物館は延焼を免れ、すべての防火システムが機能した古代オリンピアの遺跡にも火の手は及ばなかった」と語った。

 24日以来ペロポネソス半島で猛威を振るっている山火事は、南部のKalamataおよび西部のPyrgosに迫っている。

 消防当局の報道官によると、ユービア島とペロポネソス半島では、これまでに合計40の村の住民が避難しているという。(c)AFP/Catherine Boitard