【8月19日 AFP】カリブ(Caribbean)海でハリケーン「ディーン(Dean)」が猛威をふるっている。ドミニカ共和国ではすでに少年1人が犠牲となるなか、各地で住民や観光客数万人が自宅やホテルから避難している。

■進路に当たる地域では避難を開始

 現在、ディーンは時速28キロで西に進んでいる。今後24時間に北西に進路を変え、現地時間の18日深夜にハイチの南西端をかすめ、19日にはジャマイカを直撃するとの予報が出されている。

 ディーンは現在カテゴリー4だが、カテゴリー5に成長した場合、高さ5.5メートル以上の高潮を招く恐れがあり、沿岸から10キロ以内の住民は避難が求められる可能性がある。

 ディーンの進路にあたるカリブ海のリゾート地では、観光客が一斉にホテルを引き上げ、住民はハリケーンの来襲に備えている。ドミニカ共和国の沿岸部には大波が押し寄せ、ハリケーンの被害はハイチ、ジャマイカ、ケイマン諸島、さらにはメキシコにまで広がる勢いを見せている。

■米国はすでに災害援助を発表

 米国はディーンの通過によりジャマイカの被害が大きい場合、災害救済活動を行う方針を打ち出し、準備を進めている。

 国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)のゴードン・ジョンドロー(Gordon Johndroe)報道官は、活動チームの派遣、援助物資、飲料水、薬品、発電機、歯ブラシや石けんのセットの供給などがこの救済活動に含まれることを明らかにしている。(c)AFP