【8月18日 AFP】大型で非常に強い台風8号(セーパット、Sepat)が18日、台湾に上陸した。強烈な暴風雨のため、各地で停電が発生。空の便や鉄道が麻痺したほか、多くの公共の建物や商業ビルが閉鎖を余儀なくされた。

 台湾中央気象局(Central Weather Bureau)は、台風8号が台湾の東海岸に上陸したと発表。現地時間の午前8時30分(GMT午前00時30分)時点で、中心は花蓮(Hualien)の南西70キロにあり、強風域は半径250キロ、最大瞬間風速が43.1メートルに達している。

 台湾消防部(National Fire Agency)は、暴風雨により、各地で7000戸が停電し、山岳地帯で住民1600人あまりが避難したと発表した。また、漁業関係者は4300人以上が漁船を避難させたという。

 空の便は国内線がすべて欠航となったほか、中華航空(China Airlines)の国際線が7便、エバー航空(EVA Airways)の国際線が11便欠航となった。

 鉄道も大きな影響を受け、午前中の便はすべて運休。台湾高速鉄道(台湾新幹線)は夜まで運休する見込みだ。金門島(Kinmen island)と中国の厦門(Xiamen)および泉州(Chuanzhou)を結ぶ連絡船も欠航となった。

 中央気象局は、全国の住民に海岸に近づかないよう注意を促し、また土砂崩れの発生に警戒するよう呼びかけている。

 猛威を振るう台風8号は、2000年に台湾に上陸し、犠牲者11人を出した台風ビリス(Bilis)の記憶を人々に蘇らせた。(c)AFP