【8月17日 AFP】ペルーで15日に発生した大地震で、同国の消防当局者は16日、死者は少なくとも500人以上、負傷者は1600人に上ると語った。また、ペルー政府は同日、非常事態を宣言している。一方、国連(United NationsUN)の人道支援関係者は死者450人、負傷者1500人と語っている。

 消防当局者によると、被害が最も大きいのは、イカ(Ica)、ピスコ(Pisco)、チンチャ(Chincha)などペルー南部沿岸地域の町で、捜索が進むにつれ被害者の数は増加するとしている。同地域では、ここ数十年で最大規模の今回の地震によって、建物や高速道路、電線などに壊滅的な被害が出ているという。

 地震発生時には強い揺れが2分間続き、余震を恐れて数万人の住民が通りに飛び出した。建物が崩壊し、電力や電話が使用できない状況を受け、政府は非常事態を宣言、アラン・ガルシア(Alan Garcia)大統領は国営テレビを通じて国民に落ち着くよう呼びかけた。

 地震が発生した15日は一部の医療関係者によるストライキが行われていたが、すぐに中止され、国内全土の病院は非常態勢でこの事態に対処している。保健相は輸血を求める緊急声明を発表した。また、学校も閉鎖された。(c)AFP/Reynaldo Munoz