【8月15日 AFP】中国湖南(Hunan)省西部の湘西トゥチャ族ミャオ族自治州鳳凰(Fenghuang)県で13日に発生した建設中の橋の崩壊事故の死者数は15日、31人となった。このほか28人が行方不明となっている。

 この橋は同省を流れるTuo川にかかる全長328メートルの橋で、省営のHunan Provincial Road and Bridge Construction Companyが建設を請け負っていた。総事業費は約160万ドル(約1億9000万円)。

 労働安全当局によれば、工事用の足場の解体作業中に崩壊したという。

 崩壊の際、現場には少なくとも123人の作業員がおり、うち64人は避難もしくは救助された。22人が病院で治療を受けているが、うち2人は重体。捜索、救助作業は依然続けられているという。

 一方、国営新華社通信(Xinhua news agency)は15日、非公式の数値として、死者数が34人に上ったと伝えている。

 労働安全当局は崩壊の原因を明らかにしていないが、中国中央テレビ(Central China Television)は、初期調査で構造に問題があったことが判明したと伝えている。

 メディアのウェブサイトや国営テレビなどの現場映像によると、橋は川の中に崩れ落ち、巨大なコンクリート片が粉々になったがれきの上に広範囲にわたって散らばっている。

 中国国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、温家宝(Wen Jiabao)首相は、橋崩壊の責任がある者は法の下に裁かれると警告した。新華社通信は、橋建設プロジェクトの責任者と現場監督者は警察当局により身柄を拘束されたと報じている。

 同国政府は全国の約6300の橋が損傷を受けているか構造的に問題があるとして、2010年までに修理、建て直しを計画していた。(c)AFP