【6月7日 AFP】前日6日にオマーンで12人、隣国のイランで3人の死者を出した大型サイクロン「ゴヌ(Gonu)」がパキスタンのアラビア海(Arabian Sea)沿岸に到達し、激しい豪雨と強風をもたらしている。

 アラビア海沿岸の町、バルチスタン(Baluchistan)州Sar Bandarの市長によると、少なくとも家屋3軒と学校1校が破壊され、海沿いに停泊していた漁船210隻が激しく損傷した。
 
 また「家屋への浸水、道路の冠水が始まったので、少なくとも40世帯の家族を安全な場所に避難させた」という。しかし、強風は残っているが、雨はやわらいだとも話す。

 パキスタンの一般的な家庭は、少なくとも5人の家族がいるため、避難した人数は200人以上になるとみられる。これまでのところ、犠牲者の報告はない。

 サイクロン「ゴヌ」は5日にイランとパキスタン南西部を襲った後、6日にはオマーンで吹き荒れた。イラン国営放送によると、パキスタンとの国境から約100キロの地点にあるチャー・バハール(Chahbahar)とKonarkでは、過去30年間で最大の嵐を観測し、現在も水位が上がり続けている。(c)AFP